婚活戦記② 異業種交流会という名の合コンが戦場
ゆるふわOLはいわゆる≪合コン≫へ行ったことがなかった。
なぜなら、誘ってくれる友人がいなかったからだ。
類は友を呼ぶというが、私も周りをオタクまじめ系で固めていたため、
かわいくてフットワークの軽い今どきの女の子が皆無だった。
大学の時の華道部の先生はよく言ったものだ。
「入りたい会社の人と合コンしなさい。それが一番の企業研究」
それを聞いていたにも関わらず、へそ曲がりの私は合コンをセッティングすることもなく、セッティン頼むこともなく、合コンバージンのまま大学卒業に至ったのであった。
そんな中、友人とも知人とも言えない人から異業種交流会に来ない?というお誘い。
転職活動中のゆるふわ、他の会社のことが知れる良い機会だと思い、すかさず参加表明をした。
コンサルとか銀行とかの人が来るよ!って言われ、その業界興味はないんだけどなぁと思いながらも、新宿へ向かった。
指定された場所は新宿の激安居酒屋。
飲み放題コースで食べログクーポンで2900円って学生かよってレベルのお店。
集まったのは25-35歳の年齢の男女12名。土曜日なのでみんなラフな格好での登場。
「じゃー、これから自己紹介タイムです! みんな名前、年齢、職業、そして好きな芸能人のタイプを言ってください!!まず男性から!」
そうして始まったころには、さすがににぶちんでも
異業種交流会=合コン
ということがわかってきた。
フリーの時ならまだしも、彼氏もいたので、適当に盛り上げて
その場をしのごう、そしてただ飯にあやかろうと一生けん命盛り上げた。
誰も手をつけないまずいごはんと薄すぎる酒、そしてまじめ類友の三重苦であったが自分なりにBestを尽くしたと思う。
基本まじめ系がおおかったが、一人自称投資銀行勤務の幹事だけが手慣れた感じで
盛り上げ、話を回しているのが印象的だった。
そして、終焉の時友人が近づいてきて、言った。
「女の子3,000円ね」
・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
は????????
なぜ、2,900円のコースに3,000円を支払わなくてはいけないのか
そしてちらと聞こえてしまったが、男性からは5,000円徴収していた。
これはつまり、合コン幹事が合コンで儲けているということだ。
女性6名 600円分の差額
※一人当たり100円(徴収額3,000円ー実費2,900円)×6名
男性5名 10,500円分の差額
※一人当たり2,100円(徴収額5,000円ー実費2,900円)×5名
※6名の参加だが、幹事分の徴収額は引いた
一回当たりのあがり 11,100円という合コン副業だったのだ!!
私は、常に合コンにあこがれていた。
キラキラ女子が、若いキラキラ男子と丸の内やら、銀座やらのしゃれたレストランで
ウェイウェイするのが合コンだと思っていた。
キラキラ会社勤務の彼氏は、合コン行く時は男の子で全部持つという。
(彼氏は合コンであったわけではない。念のため)
しかし、現実は甘くなかった。
世の中は弱肉強食なのだ。
陰キャラは、情報遮断され、搾取される。
友達の質がその人の質なのだ。
良い出会いは、自分自身が陽キャラでパリピにならなくてはいけないと
そう感じた2月の冬であった。